中古で旧型(13年発売のモデル)のソアレCI4+アジング〈Soare CI4+ajing〉を入手しました。
19ソアレBBアジングS64ULSの感度がいまいちだったので、より感度の高いロッドを求めて選んだ1本。
ソアレCI4+アジング
S608ULS。
最新型は17年にリリースされているので、これは型落ちですがまだまだ現役で使えますね。
タフテック vs ハイレスポンスソリッド
19ソアレBBアジング64ULSはタフテックと呼ばれるソリッドティップを搭載しています。
※上の写真は旧モデルのソアレBBです。
現行のソアレアジングシリーズでタフテック搭載しているのがソアレBBの64ULSだけなんです。
それ以外はすべてハイレスポンスソリッド搭載。
乗せ掛け調子?
では、タフテックとは何か??
素材の配合と製法を見直すことで、従来にない強さを与えられたカーボンソリッド穂先。タフテックαと比べて張りのある高感度が特長です。
ハリのある柔らかい穂先で、くにゃくにゃせずしっかりとアタリが取れます。乗せ調子に掛けのスタイルを少し残した形(乗せ掛け調子)ですね。
では一方、ハイレスポンスソリッドですが・・・掛け調子の高弾性ソリッドティップであり、今のアジングのメインストリーム。
掛けにいくスタイルが主流です。
恐らく、その時代を切り開いたのが、今回入手した好感度の掛け調子を実現した13ソアレCI4+アジングS608ULSで明らかに攻めのスタイル。
※実際の使用感が乗せ掛け調子だと思いますが・・・まだ使っていないので何とも。
例えば、ソアレSSの場合、前モデルはULクラスはタフテック搭載していたものも、18年に一新した現行モデルでは、ULクラスでもハイレスポンスソリッドに切り替わっています。
スペック
ナチュラムにまだ商品ページが残っていたので参照させてもらいました。
- 全長:6フィート8インチ(2.03m)
- 継数:2本
- 仕舞寸法:104.4cm
- 自重:69g
- 先径:0.8mm
- 元径:10.5mm
- 適合ルアーウェイト:0.4~8g
- 適合ラインナイロン:1~3lb
- 適合ラインPE:0.15~0.4号
- カーボン含有率:99.3%
自重
公式自重69gだと19ソアレBBアジングS64ULSと変わらないんじゃ・・・と思いますが、それが少々違うんですよ。
実際は63.5gしかないので、かなり軽いです。
自重比較は後ほど。
ガイド&リング
まずはガイドとリングから。
ALLチタンガイドフレーム&SICリングを搭載。
- トップガイド:T-LFST3.5-0.8
- 2番から4番:T-KTSG3.5
- 5番: T-KTSG4
- 6番:T-KTSG4.5
- 7番:T-KTSG5
- 8番: T-ATSG8
- バッドガイド:T-ATSG16
17ソアレCI4+アジングは、シマノオリジナルの最先端技術であるXガイド搭載であり、フジのガイドではなくなったので単純に比較ができないですが、ここ数年で特筆したスペックアップが無いので、この辺の違いは好みの範疇かなと勝手に思っています。
個人的に購入動機となった一つがこのチタンガイドです。
やっぱりステンレスガイドよりチタンガイドの方が感度が良いですね。
ティップはKTガイドでバッド部はATガイドと呼ばれるものです。フジのガイドについては、以下のサイトでわかりやすくまとめてくださっているので参考にしてください。
右側が14ソアレCI4+で左側が19ソアレBBです。
いずれもSICリングです。
CI4+はチタン。BBはステンレス。
リングサイズですが、CI4+は3.5mmに対し、BBは4mmです。
以下の通りバッドガイドも形状が異なります。
19ソアレBBアジングはトップガイドがSIC、その他がアルコナイトリングなので、その点を考えると型落ちとは言え、ソアレCI4+の方が単純にいいですね。
リールシート
17年モデル以降、リールシートはブリッジライクシートを全モデルに搭載してきました。
※上の写真は19ソアレBBアジングS64ULSのブリッジライクシートです。
その為、13ソアレCI4+アジングは、従来のCI4+のアップロックのリールシートなので、若干古臭く見えます。
技術特性
それでは技術特性を順番に確認していきます。
スパイラルX
カーボンテープをクロスに巻き上げてねじれ強度に対して耐性を設けているそうです。
スパイラルXは縦繊維のシートの内層、外層を斜め方向のカーボンテープで巻くことによりサンドイッチ状にした3層構造。斜め繊維に横繊維としての機能も持たせた新次元のブランクスです。構造を変えただけなので重量を増やすことなくネジリ/つぶれ剛性の向上を実現。シンプルな構成で、強さと軽量化を実現した唯一無二の基本構造です。
スパイラルXコアを搭載していると、ナノアロイを使った仕様になります。
ナノアロイを使用した場合、スペック的にはブルーカレントTZ/nanoと同じになりますが、17年モデルはスパイラルXのままだったので14年モデルから進化は見られませんでしたね。
ハイパワーX
ハイパワーXはソアレSSにも搭載されています。
キャスト時やファイト時に発生するネジレをさらに抑え込むシマノ独自の強化構造。スパイラルXの最外層、あるいはカーボンシート縦横交差のノーマル構造の上からカーボンテープをX状に締めあげていくのが特徴。これにより、ロッドの曲がりが釣り人の意図する方向性を保持し、ブランクスが持つ本来の性能がフルに発揮されます。
スパイラルXと違いが分かりませんが、最外部にカーボンテープをクロスに巻き上げてねじれ強度に対して耐性を設けているそうです。
見た目も良いですし、質感もつや消しで最高です。
77TZ/nanoとソアレBBとの比較
左から・・・
- ブルーカレント77TZ/nano
- 14ソアレCI4+アジングS608ULS
- 19ソアレBBアジングS64ULS
バッドセクションです。
リールシート
リールシートの位置はご覧の通り。
ソアレCI4+のみアップロックで、ロッドエンドがTZ/nanoより短くソアレBBより長めです。
ロッドレングス
リールシートから先です。
ソアレCI4+とソアレBBはほとんど同じ長さ。
以下ティップ部です。
立ててみるとわかりますが、
ソアレCI4+とソアレBBのレングスの差はほとんど無いです。
ガイド数
ガイドの数は、以下の通り(トップガイド含みバッドガイド除く)
- TZ/nano・・・7つ
- ソアレCI4+・・・8つ
- ソアレBB・・・6つ
CI4+はガイドが多いので、ロッドの高感度が期待できます。
自重(全体)
自重差はどうか。
- TZ/nano・・・75.5g
- ソアレCI4+・・・63.5g
- ソアレBB・・・70.7g
TZ/nanoは別物なので、少し重いです。
ソアレBBですが、ガイド数が2つも少ない上、レングスも0.4フィート短いのに、ソアレCI4+と比べて約7gの差があります。
その差はどこから来るのか。
自重(バッドセクション)
- TZ/nano・・・63.4g
- ソアレCI4+・・・55.6g
- ソアレBB・・・63.0g
バッドセクションで軽さが顕著なのがTZ/nanoですね。
ソアレCI4+ももちろん軽いです。
ソアレBBが若干重いという印象に。(7gの差はここでした!)
ブリッジライクシートが軽量化に貢献している訳ではなさそう。
自重(ティップセクション)
- TZ/nano・・・12.3g(16.2%)
- ソアレCI4+・・・7.9g(12.4%)
- ソアレBB・・・7.6g(10.7%)
※()内は自重全体に対しての割合です。
TZ/nanoはぱっつんですね。
手に持つと分かりますが、セットするラインによっては先重りがするので、アジングとしては重めのリグを選ぶ必要があります。
ソアレCI4+もぱっつん系に入るかな??
まだ使っていないのでデータだけですが、恐らく好感度で絶妙なバランスでしょう。
ソアレBBのすごい所はこのティップセクション軽さ。
持って比べると分かりますが、ロッド自体に少しブレはあるもののリールを付けてみて重心が手前に来るので一番軽く感じるように出来ています。
まとめ
実釣のインプレッションは別でしますが、14ソアレCI4+アジングS608ULSはスペックとしては過去のものであることを感じさせない良さがまだまだ感じられるロッドでした。
特に、ロッドそのものの基本設計はかなりの完成度です。
現行モデルである17ソアレCI4+アジングS608ULSとの違いとして、ブリッジライクシートやXガイド等の搭載していること、自重57gを実現していることで、恐らく素晴らしい進化を遂げている可能性がありますが、個人的には14ソアレCI4+をやり込んでさらに技術を磨きたいと思います。
そして、実際に使ってみないとまだ分かりませんが、19ソアレBBアジングの進化のすごさを感じることになるかもしれません。
次回は、実際に使用したインプレを紹介します。
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