ショアジギングで2500番台のリールを使っていて不安になったことはありませんか。予期しない大物がヒットした際、リールのドラグ性能が乏しく、ラインブレイクした経験がある方も多いと思います。
4000番のリールは、下から1000番、2500番、4000番と3番目のサイズです。このサイズからターゲットが大きく変わってきます。
17サハラ4000XGの購入
ショアジギングの為に購入しました。
17サハラ4000XGです。
ハイギア(HG)を通り越して、いきなりエクストラハイギア(XG)の購入です。
ただ、XGとHGの違いですが、サイズの異なるリールで比較しても番手で表記が異なる位で、実際の違い(いわゆる巻き量がXGは多いとか、HGのほうが少ないとか)は無いようです。
例えば、2500HGのギア比は4000XGと同じく1対6.2です。
スペック
- ギア比:6.2
- 実用ドラグ力(kg):6.0
- 最大ドラグ力(kg):11.0
- 自重(g):295
- スプール寸法(径mm/ストロークmm):51/17
- ナイロン糸巻量(号-m):3.5-170、4-150、5-125
- フロロ糸巻量(号-m):/3-190、4-145、5-115
- PE糸巻量(号-m):1-500、1.5-320、2-210
- 最大巻上長(cm/ハンドル1回転):99
- ハンドル長(mm):55
- ベアリング数ボール/ローラー:4/1
技術特性
HAGANEギア
X-SHIP
Gフリーボディ
購入の決め手
購入の決め手ですが、それは最大ドラグ力ですね。
最大11kgまであります。
大物がかかったときにドラグパフォーマンスが高いと安心です。このスペックは、シーバスだとメーターオーバーの大物を想定していると思われます。
開封の儀
それではご対面です。
説明書と袋に入った本体
本体1点、説明書3点、ワッシャー付き。
スプールには、SAHARA4000としか表記がされていないのですが、本体は間違いなくXGです。スプールはギア比によって変わりません。その為、サイズ表記のみになっている為、購入された方はご注意ください。
間違いなく4000XGです
ドラグノブ上部とスプール上部
ドラグノブ裏側とスプール裏側
1ヶ月ほど使ってみて
気になる点は巻き始めの重さ。
使用した際のPEラインは、デュエルハードコア4Xの1.5号。ラインを細くすればもう少し巻きの重さも違ってくると思います。特にノーマルギアを使った後は少し重いですね。ただ、逆にこのリールをメインに使うことで、ノーマルギアがおもちゃみたいな感じを受けると思います。
それだけがっちりしている印象です。
なお、リールの重さを心配していましたが、さほど気になりませんでした。
巻き感度についてですが、XGなのでハンドルに返ってくる感度が良いです。フォール中のバイトもキチンとラインに返ってきます。その為レスポンス良くアタックに反応出来ます。それに加えて素早く巻き上げることが出来るので、タチウオ等はノーマルギアより圧倒的に手返しが良くなります。
おすすめポイント
綺麗なデザイン
巻き心地がなめらか
スプールが非常に軽い
ベールの開閉がしっかりしている
6,500円程で買いましたが、5,000円ちょっととは思えないフィーリングです。スプールは軽いのに作りがしっかりしています。またリールボディーがタフに感じます。たまにベールが浅くしか開閉しないリールがありますが、17サハラ4000XGのベールはしっかり開くので、キャスティング時にベールが戻るようなことはないと思われます。
気になるポイント
本体が若干重い
巻きはじめのリトリーブが重い
300g弱の重さがあるので、少し重いと感じる方も多いかもしれません。巻きはじめもそこそこ重いです。それ以外はほとんど気になる点はありません。
17サハラ4000XGを分解してみた
順番にばらしてみました。
全バラシ
スプールを取ります。
メインシャフトです。
ローターの内部です。
リングワッシャーがあるので、なくさない様に注意が必要です。
ローラークラッチとフリクションリングが見えてきました。
逆回転は搭載していないので、作りがシンプルになり、防水能力は高まっています。
なおフリクションリングでベールを上げた後に、キャストの際にベールが回ってラインが切れる等を防ぐ仕様となっています。
ねじを3か所外して。
カバーを空けます。
ベアリングとドライブギアが見えてきました。
不具合がある訳ではないので、ローラークラッチ内部は触りません。
ドライブギアはHAGANEギアとなっており、歯の部分はジュラルミン合金(剛性の強いアルミ合金)で出来ています。
ギア部分をばらしたのですが、グロスでギトギトでした。
今回はグロスを落として、オイルチューンにする目的ではないので、一旦グリスはそのままにします。
組み上げ
ドライブギアをはめるタイミングは以下手順で行ってください。
ドライブギアを取る時もそうでしたが、組み上げも順にしないと入らないみたいです。
1.ピニオンギア下部、ハンドル(ボディー側)のベアリング
ピニオンギアの下部にベアリングを装着します。ハンドル(ボディ側)の付け根にベアリングを装着します。
2.摺動子ギアと摺動子
グリスでギトギトですが、そのまま摺動子ギアと摺動子を設置。
3.ピニオンギアとピニオンギア上部ベアリング
ピニオンギアを設置して、ピニオンギアの上部ベアリングを設置します。
4.ドライブギア
ドライブギアを上からかぶせます。
5.メインシャフト
メインシャフトをピニオンギアの内部から入れます。
摺動子とメインシャフトをネジで止めます。最後に、写真に写っている摺動子の支柱を挿入します。ここまでくれば、後は単純に組み上げていけば完了できると思います。
スリムフィットボディの機種との違いは?
1つ前のボディである13ナスキーC3000、16エアノスC3000との違いとは何か???
分解した時のパーツの違いは、ドライブギアがHAGANEギアに変更された印象が大きく残りました。
実際の釣行時のリーリングの印象としては、HAGANEギアの感度の良さが出ていると思いますが、基本的にあまり変わっていないという印象です。
14サハラとの違い
14サハラは使ったことが無いので、フィーリングの比較は不可能ですが、ベアリング数も3個から4個になっております。ボディのベアリングの搭載数は、2個から4個と2倍のベアリング数になっている為、リトリーブの際の巻き心地は明らかに良くなっていると思われます。
ラインローラーについて
14サハラはラインローラーにベアリングが装着されていたので、その点はスペックダウンしているのですが、17サハラ4000XGのラインローラーの性能自体、使っていても全く気になりません。
なお、購入から1ヶ月、6回ほど釣行していますが、ライントラブルは皆無です。
まとめ
17SAHARA4000XG、このリールの基本設計から、ルアーフィッシングOKのリールになりますね。
14サハラからのスペックの向上と、リールそのもの基本性能の良さ、価格に対するコストパフォーマンスに関しては最高の機種だと思います。
いわゆる17セドナの弱点が克服できているんですよね。ローターブレーキとか、ローターブレーキとか。。。
そうです、ローターブレーキ位ですが。
半年使用後のOH(2018/1/26追記)
半年使用したので、オーバーホールしてみました。
結構使っていますが、パーツ類やボディ内部は綺麗なままでしたよ。
(おまけ)スペアスプールについて
17サハラ4000XGのスペアスプールですが、税抜3,000円します。一方、ナチュラムで17セドナ4000が3,920円で売っています。(2017/10/16現在)
恐らくナチュラムが最安値です。スプールを単品で買うより良いですよ。
なぜならば、ハンドルノブや、ベアリングや、ギア等、様々な部品をパーツ取りとして活用できます。
また、スプールはメーカーへの取り寄せパーツとなり、基本的にはスプール単体が安くなることが無いためです。
ドラグノブも、16ナスキー・17セドナ・17サハラの2500番台3000番台と同じ形状ものを使用しており、それぞれのスプールに流用出来ます。
通常はスプールの為に、リール本体を買うことはあり得ませんが、この4000番手の17セドナに関しては、スペアスプール目的での購入はスマートですよ。なお、ライトショアジギング用として17セドナ4000XGはあまりお勧めできないです。
17セドナとの技術特性の違いは、X-SHIP搭載かどうかのみ。
ただ、この点が問題ではなくて、実際使い比べると分かりますが、ローターブレーキが無いため、キャスト時にベール返りが発生する可能性が高いためです。
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